2006-4-10

タイ・NZ:レストラン・マジソン


 ホテルに私たちは帰り、夕食はどうしようかということになった。昨日は屋外でタイスキだったので、今日はホテル内のレストランにしようということになったが、イタリアンレストランのビスコッティはかつて行ったことがあるのでそこは外して考えることにした。

 タイではあまり旨い肉を食べたことが無いのでステーキが楽しめるマジソンに行こうかという意見と少しタイでは有名っぽいタイレストランのスパイスマーケットに行ってみようかというアイデアが出た。幾分肉を食べたい気分だったこととタイ料理は何度も食べたことがあるので、タイでは少しめずらしいステーキグリルのレストラン・マジソンに行くことにした。

 午後6時半ころ私は部屋の電話で受付にマジソンの予約をお願いした。それからちょっとして受付から折り返し電話がかかってきて、「7時からマジソンで二人の予約は大丈夫です」と知らせてくれた。私たちは7時ころにレストランへ下りた、レストランはこのホテルの中庭の側にあり、中庭の池では艶やかな鯉が優雅に泳いでいた。

 レストランへ入り私はウェイターに名前を告げ、予約した席へ案内してもらった。案内してもらった席はイギリス列車のコンパートメントを彷彿とさせる形式で区切られた席で、プライベート感あふれるいい場所だった。席は大き目のゆったりとしたソファで、目の前のテーブルはかなり分厚い木製のテーブルだった。何も食べずにしばらくここでゆっくりと何かを飲んでもいいなと思うそんな場所に私と妻は座っていた。周りには客はいないようであった。目の前ではテーブルに置かれた照明のちらちらとした灯りがテーブルやグラスに映る。



 メニューをウェイターは私と妻に手渡した。メニューに私と妻はにらめっこをした。メニューはやはり英語で書いてあるのでところどころ分からない表現があった。私はメニューを見ている間、クロスターという銘柄のビールを2杯頼んだ。ウェイターはクロスターをジョッキに注ぎテーブルに置いた。私はちょっとした覚悟を決め注文に挑んだ。

 私は「どの品がお薦めですか」というようなことをウェイターに伝えると、彼は前菜やメインの品についてお薦めをそれぞれ説明し始めた。彼は流暢な英語で料理の説明を英語の聞き取り能力不足の私にていねいにし、私はその流暢さに流されるかのように彼の推薦を注文した。メインにはチャコールグリルで焼いたブラジル産テンダーロインステーキを注文した。






 私は彼のパンツのポケットに目を不意に向けると、そこからディズニーリトルマーメイドの携帯電話に付けるフィギュアが飛び出していた。「オウ、マーメイド!」と私はフィギュアを指差して言った。彼ははにかみながらそれをポケットの中に押し込んだ。

 「あれはきっと彼女のプレゼントよ。きっと」と妻は私に言った。「そうかもしれないね」と私は答えた。

 彼はそのあと同僚となにやら話している。きっとマーメイドの人形のことを私たちに見られたことについてしゃべっているのだ。人形が見つかった時の彼のスマートな振る舞いの替わり具合に、私と妻は彼のタイ人らしい一面を見たような気がした。

 ビールを飲んで食事をしながら、タイ最後の夜を過ごしていた。知らない間に客の数は増えている。後ろの席では日本人と西洋人がビジネス文書を取り出していた。ついにテンダーロインステーキが二人の目の前に現れた。肉の厚さは5、6センチほどのステーキが実にうまそうだった。私はナイフで肉を切り分け肉片をお互いのさらに盛り付け、グレイビーソースをそのステーキに乗せた。私はそれを口にいれしっかり歯と咀嚼筋や舌そして鼻を動員しステーキのすべてを確かめた。実にアローイ(タイ語でおいしいの意)なステーキだった。



 柔らかくアミノ酸の旨みもたっぷりでジューシーだった。タイで素晴らしいステーキにありつけ、おそらく私の脳内では幸福感を満たす神経伝達物質が出ているような気がした。妻も私もステーキを十二分に満足しながら食べていた。(2004年8月22日)




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